概要
画家は現代においてこそ芸術家であるが、ルネサンス期やそれ以前においては、「絵を請われて描く」という基本行動からして職人であった。更に遡ると、洞窟壁画などを描いた者にたどりつく。この壁画制作者は後世に当時の様子を伝える記録者であり、また同時に観察者でもあった。ただし壁画を描いた当時の者に観察者や記録者という意識があったわけではなく、「何故彼らが絵を描くという行為に臨んだのか」という疑問には不明確な面が多い。その一端には、「原始宗教における儀式的な行為として、食料となる狩りの獲物を描くことによってこれを安定的に得ようとする意図があった」「死者を弔う際、葬られた者が寂しくないよう墳墓(古墳など)の内部に装飾を施したり、呪術的な力で魂を導いたり復活を願った」などの推測が考古学の研究でなされている。この分野では、落書きのような本来重要性の無さそうな壁画からも重要な情報が見出される。それらの壁画は、当時の風俗や風習、生活様式から気候・風土などを知る重要な手掛かりとして役立てられている。
まだ人類が狩猟と採集のみで暮らしていた時代に、ラスコー洞窟やアルタミラ洞窟などで、非常に描写力の高い壁画が描かれていた。これは捕獲対象の鳥獣を詳細に記録し、大猟を願う意図で描かれたと推定されている。これらは目に見えるがままの図像を得る目的のみのために描かれていたため、写真技術が発達した近代になってようやく確認された、草食獣が走るときの足の動きまで正確に描写されていた。この頃は、現在の高性能カメラとしての役割を画家が果たしていた。
近代では、美術絵画は確固とした社会的地位を得て、美術の様式にも様々な方向性が発生している。社会が産業革命を経て豊かになっていったこの時代、絵画の制作は職人や芸術家だけのものではなく、趣味としての活動にも広まりを見せ、更には広告など大衆文化にも影響を与えるような商業美術も盛んになっていった。
趣味性に立って描いた絵をインターネットなどを通じて発表する者もいて、なかには子供の落書きのようなものから、同人活動によって所定の知名度を獲得する者、その中から職業として収益をあげる者まで登場するなど、様々な活動の形態を見出すことが可能である。
画をプレゼントする
例えば、画を描いてプレゼントしたことはあるだろうか?それも風景画や抽象画ではなく、人物画である。妻の人物画を描いてプレゼントした時は、それはもう感動された。もちろん、直接見ながら描くことはできないので、写真を見て描くことになる。しかもそれらの道具や、痕跡を見せないように家の中で書き続けるのは結構大変なことだ。その課程を経て完成した画は、それはそれ以上の価値を持つと思う。実際にそうであった。上手い下手は全く関係ない、ぜひ一度挑戦して欲しいものだ。